発表会

 Kinderkonzert(キンダーコンツェルト)はドイツ語で「子どものコンサート」。毎年夏に開催する発表会が、この教室の名前の由来になっています。発表会では、原則としてクラシックを演奏します。

 独奏は、おとなになってもずっと弾き続けていけるレパートリーになる曲をじっくり選び、じっくり取り組みます。大作曲家にも、子どもたちが弾けるような小さな名曲がたくさんあります。曲を選びながら、バロック・古典・ロマン・近現代など音楽史の話をしたり、その作曲家や作品が生まれた時代や国について話したりします。調性やテンポ、形式など楽典のお話もします。選曲の過程は、普段のレッスンとは違った面でとても大切な時間です。弾きたい曲があれば、多少難し過ぎても挑戦をお手伝いします。「もう少し大きくなってから」と言っていたら、部活や勉強がどんどん忙しくなっていく子どもたち。ピアノに一番思う存分取り組める時は「今」なのかもしれません。今はまだ、たどたどしい演奏であったとしても、一度取り組んだ曲は自身の成長とともに演奏も成長していきます。

連弾では、独奏では経験できない豊かな響きや、合わせる楽しさを経験できます。レッスンを始めたばかりの指1本の演奏でも連弾でなら和音の変化を感じながら弾くことができますし、独奏で選ぶにはちょっと抵抗があるような現代的な響きの曲にも挑戦できます。

 普段あまり触れる機会のない打楽器等を使って合奏をするのも子供たちの楽しみになっています。

Kinderkonzertは、「子どもたちによるコンサート」でもあり、「子どもたちのためのコンサート」でもあります。ピアノはもちろん、ほかの楽器の演奏家にもゲスト演奏をしていただいています。海外等で研鑽を積んでこられた先生方の演奏は、子どもたちにとって刺激的な体験になるのはもちろん、育児中で普段はなかなか演奏会に出掛けられない保護者の方々にもご好評をいただいています。

また、絵本の読み聞かせについての研究がご専門の森慶子先生に、毎回絵本を読んでいただいています。絵本は小さい子どもだけのものではありません。いろいろなことに悩んだりストレスを抱えたりしている大きい子どもたちやおとなの方にこそ聴いていただきたいと思っています。この会のために、作曲家の松岡みち子先生に絵本の物語により添った音楽を作っていただいて、朗読とともに演奏しています。音楽の力によって、絵本の思いが心のより深いところに届くよう願っています。

 

 発表会の写真のCD-Rと映像のDVD/BDは、個人写真と集合写真をあしらった特製パッケージに入れてお渡ししています。「このパッケージが記念になる」、「そのまま飾れる」等、好評をいただいています。

クリスマス・コンサート

 毎年12月に開催するクリスマス・コンサートは、レッスン生やご家族同士の親睦の会です。個人レッスンですので、同じ教室に通っていても日頃はお互いに顔を合わせることがあまりありません。クリスマス・コンサートでは、教室のみんなが一堂に集まって、ご家族やお友達にもゲームやクイズに参加していただき、和気あいあい賑やかに楽しんでいただいています。教室全体が一つの家族のようになり、すべてのご家族がすべての子どもたちを応援し、見守ってくださる雰囲気になればと願っています。

※これらの行事はレッスンの一環として行うものですが、全員参加を強要するものではありません。けれども、具体的な目標は練習の励みになりますし、ステージはとても貴重な経験です。終わったら、子どもたちは大抵「次は何を弾こうかな?」と言い出します。達成感が、次への意欲を膨らませるのです。ですから、特別なご事情がない限りは参加をお勧めしています。